ミラノ滞在二日目の夜はホテルの近くにある街のピッゼェリアに行った。 ここでイタリアのレストランについて確認しておこう。 最近ではあまり厳格な区別は なくなってきているようだが、だいたい次のように分類できるだろう。 Ristorante (リストランテ) : もともとはきちっとしたレストランをリストランテと呼 んでいたようだが、最近では少し気楽な店でもリストランテを名乗るところもあるよう だ。 いわゆる有名シェフなどがいるお店、高級店と呼ばれるような店をリストランテ だと思えば良いだろう。 Trattoria (トラットリア) : リストランテほど高級ではなく大衆的だがリストランテ と同様に前菜からメインディッシュにいたるまで一通り揃っている。 トラットリアで も行って見ると実は結構な高級店だったということもある。 Osteria (オステリア) : 気軽でワイワイガヤガヤと楽しめる店。 またワインなどを 飲む方を主にして楽しめることが多いこともあり、日本の居酒屋的なイメージ。 Pizzeria (ピッゼェリア) : ピザ専門店。 ピッツェリア・リストランテなどと名乗る 店もあり、そういう店ではピザの他にも通常の品揃えがある。 RistoranteとPizzeriaには既に行っているので違う種類の店に行きたかったが、ホテル から歩いて探せる範囲にはPizzeriaしか見当たらず、結局昼食時に行った店とあまり変 わらない規模の店に入った。 注文したのはグリーンサラダと仔牛のカツレツ(のつもり)。 グリーンサラダは「ただの野菜」にオリーブオイルをわずかに垂らしただけのシンプル なものなのだが、なぜかとても美味かった。 特にミニトマトは日本で食べるミニトマ トのように生臭くなく、かつてお目にかかったことがないくらいフルーティーで甘くジ ューシーであった。 仔牛のカツレツはミラノならではの品であるが、実際に出てきたものは「ころも」と呼 べるものが全く見られなかった。 どうやら私が注文を間違えた(イタリア語のメニュ ーだし)ようだ・・しかしこの肉は適度な固さ(柔らかさ)でレモン汁だけでさっぱりと 食べることができた。 食後にはわざわざアメリカンと言ってコーヒーを注文した。 といってもコーヒーの淹 れ方は変わらないので、エスプレッソを少し薄くして量を増やしたものが出てくる。 エスプレッソだとあまりに量が少ないので、多めに飲みたい時には私はそうしている (フランスでも同様)。 前回も書いたが「イタリア料理は素材を活かして軽く火を通す程度」と言われる。 今回はまさにその通りでほとんど手を加えられていないものを食べたわけだが、飽きる ことなく完食することができたことは素晴らしいと思う。